アダラートはサイアザイド系利尿薬と違い肝機能障害

高血圧治療の第一選択薬でアダラート(ニフェジピン)ですが、このお薬は降圧剤の中でもカルシウム拮抗薬と呼ばれる種類に分類されます。
いっぽう、フルイトラン(トリクロルメチアジド)、ダイクロトライド(ヒドロクロロチアジド)などのお薬はサイアザイド系利尿薬と呼ばれるもので、どちらも降圧剤として高血圧の治療に使用されますがその作用機序は副作用は全く異なります。
カルシウム拮抗薬のアダラートは、血管収縮時におこる細胞へのカルシウムの吸収を阻害することによって、血管を拡張させ血圧を低下させます。フルイトランをはじめとするサイアザイド系利尿薬は、尿中へのナトリウムの排出を促進させ、身体に蓄えられてしまう水分の量を低下させます。水分量が低下すると、全身の血液の量(血液循環量)が減り、血圧が下がるのです。
上記のようにこの2種類は全く作用が異なるため、併用することによっては血圧が下がりすぎて脳貧血用の症状が出る場合があります。臨床上は他の血液検査データをもとに併用されることもありますが、長期間の使用によっては副作用を呈する場合があります。
特に、アダラートの副作用のうち重大なものである肝機能障害は、サイアザイド系利用薬使用中の初期に現れる倦怠感の症状と似ているため、併用者はサイアザイド系利用薬の軽度の副作用と勘違いして見逃してしまいがちです。
肝機能障害は、倦怠感の他に食欲不振、吐き気、発熱、発疹などが出るほか、黄疸といって白目や肌が黄色くなることがあります。黄疸がひどくなると全身に痒みが出ることもあります。これらの症状が、飲み始めの当初ではなくしばらく経ってから現れた場合は、肝機能障害を起こしている可能性があります。しかし、使用を勝手に中止すると今度は血圧上昇により他の心疾患などのリスクが高まってしまいますので、その時点の処方を維持したまま、なるべく早めに医師に相談しましょう。